ディップの膜はそのままでもある程度の強度はありますが、強化液で丈夫にすることで長持ちします。ディップアート・アメリカンフラワーでは作品の種類や形状によって様々なコーティング方法があります。ここでは代表的なコーティング剤を紹介します。
ディップ膜のコーティング剤(強化剤)
1,水性ストレンスナー

乳白色のサラサラした液体。ディップ後の乾いた膜をストレンスナーにディップするように直接浸けてから余分な液を振り落とすか、筆で塗ることでコーティングされます。小さめのディップアクセサリーなどにも適しています。
2,油性ストレンスナー

透明な液体で乾くと艶が出ます。油性ストレンスナーでコーティングした作品は水洗いをすることができます。油性は匂いが強く、引火性があるので換気を十分にするか、屋外でマスクもして使うことをおすすめします。
3,ダブルコート

木工用ボンド(乳白色の接着剤)のような粘度の高いドロッとした液体です。筆を使って塗ります。塗った時は白く、完全に乾くと透明になります(※ストレンスナーと比べると透明度は劣ります。筆跡も残りやすいです)。丈夫になるのと同時に柔軟性も出るのでディップした後に動きを付けたい場合にも適しています。片面だけでも効果はあり、両面に塗るとさらに丈夫になります。
また、接着剤としてダブルコートを塗ったところにガラスビーズなどをまとわせることも可能です。
4,ステムカバー

ダブルコートと同じように白い液体です。乾くと擦りガラスのようなマット感が出ます。膜の裏面だけに塗ると表面は光沢を保ちつつ、擦りガラスのような風合を出せます。お好みで両面に塗るのもOKです。
5,レジン
ディップアクセサリーなどの柔軟性が必要ないものであればレジンで強化することもできます。塗り重ねてぷっくりした感じを出すことも可能です。
ストレンスナーとダブルコートの併用について
どちらもディップした膜を強化するためのコーティング剤で、どちらかだけを使うこともできますが、両方使うときには注意点があります。
併用する場合には「油性ストレンスナー」と「ダブルコート」の組み合わせで、先にダブルコートを塗りましょう。
「水性ストレンスナー」と「ダブルコート」の組み合わせはNGです。ダブルコートも水性なのでコーティングが溶けてムラが出てしまいます。以下はダブルコートによる見え方の比較画像です。
ダブルコートによる見え方比較

クリヤーでディップのみ。

クリヤーでディップしたものをダブルコートでコーティング。筆で塗るため、筆の塗リムラができる。

ダブルコートの後にさらに油性ストレンスナーでコーティング。ダブルコートの筆の跡が少し目立たくなり、ツヤが出る。

ダブルコートの後にさらに水性ストレンスナーでコーティング。水性同士なのでお互いに溶けて、擦りガラスのようになっている。
ディップアート作品の水洗いについて
「ディップアート作品は水洗いができる」「埃が付いたり汚れたら水洗いできる」と紹介されることがありますが、これは油性ストレンスナーでコーティングした場合に限ります。実際のところ、水洗いをする人は少ないように思いますが、水洗いする場合にはディップ部分以外のステム(茎)部分もコーティングしておく必要がありますので注意してください。