ディップアートとレジンの違い|材料・固まり方・作品の特徴を比較

「ディップアートとレジンって何が違うの?」というご質問をよくいただきます。どちらも樹脂を使うハンドメイドで、透明感のある作品が作れる点は似ていますが、材料も固まり方も、できあがる作品の雰囲気も、扱うときの注意点も違います。この記事では、ディップアート(ディップフラワー・アメリカンフラワー)とレジンの違いを、教室講師がわかりやすく比較します。

ひと目でわかる違い

ディップアートUV・LEDレジン
使う液ディップ液(合成樹脂液)レジン液(光で固まる液体樹脂)
固まり方溶剤が蒸発して自然乾燥で固まるUVライト・LEDライトを当てて固める
固まるまでの時間30分〜1時間ほど製品によって30秒〜3分ほど(ライトの種類や厚みによる)
色の付け方全28色のディップ液を混ぜる。レジン用の着色剤やアクリル絵の具も混ぜられる透明なレジン液に着色剤を混ぜる
作り方ワイヤーの枠を液にくぐらせ、薄い膜を張る型に流し込む、または重ね塗りする
作品の特徴薄くて軽い膜。大きな花びらや立体的なお花も作れる厚みのある透明なパーツ。押し花などを閉じ込められる
主な道具ワイヤー、ゲージパイプ、フラワーテープUV・LEDライト、シリコンモールド(型)
扱いの注意引火性の溶剤を含む。換気・火気厳禁肌に付くとかぶれることがある。手袋・換気

固まり方の違い

ディップ液は「乾いて」固まる

ディップ液は、樹脂と染料を揮発性の溶剤に溶かした合成樹脂液です。空気に触れて溶剤が蒸発することで、自然に固まります。室温や湿度によって変わりますが、30分から1時間ほどでおおよそ乾き、1日たつとさらに乾いて少し縮みます。この縮みが、花びらの自然な反りになることもあります。

レジンは「光を当てて」固まる

UVレジンは紫外線で、UV-LEDレジンは専用のLEDライトで固まる液体樹脂です。製品やライトによりますが、30秒から3分ほどで固まります。光を当てない限り固まらないので、型に流し込んだり、少しずつ重ね塗りしたりしながら形を作ります。厚みのある大きな作品には、2つの液を混ぜて24〜48時間ほどかけて固める「エポキシレジン」が使われることもあります。

作品の特徴の違い

ディップアートは、ワイヤーで描いた輪郭に液をくぐらせて、薄い膜を張る技法です。膜はガラスのような透明感があり、とても軽く仕上がります。花びらや葉を一枚ずつ作って組み立てるので、本物のように繊細なお花や、インテリアになる大きな作品、ブライダルブーケも作れます。

レジンは、型や台座の中で形を作るので、厚みのあるつややかなパーツや、押し花・ドライフラワーなどを閉じ込めたアクセサリーづくりに向いています。硬めに固まる「ハードタイプ」と、弾力のある「ソフトタイプ」があります。

ディップアートでも、ピアスやリング、ネックレス、かんざしなどのアクセサリーを作れます。透明な膜でできた軽いアクセサリーは、ディップアートならではの魅力です(ディップジュエリーコース)。

色の作り方の違い

ディップ液は全28色あり、色の違う液を混ぜて好きな色を作れます。淡いピンクやベージュなど、作品に合わせた微妙な色合いを出せるのもディップアートの楽しさです。2色を使ってマーブル模様を作る「マーブル染め」などの技法もあります。色の種類は「ディップ液とは?」、調合の例は「ベージュ色の作り方」で紹介しています。

また、ディップ液には、レジン用の着色剤やアクリル絵の具を混ぜて色を付けることもできます。ディップ液の28色にない色を出したいときに便利です。

ただし、着色剤や絵の具はメーカーや種類によって成分が違うため、ディップ液との相性もさまざまです。また、入れすぎると膜が張りにくくなることがあります。少量ずつ混ぜて、試しにディップしながら様子を見ましょう。

レジンも、透明なレジン液に専用の着色剤を混ぜて色を付けるのが一般的です。着色剤で色を作れる点は、ディップアートとレジンに共通しています。

扱うときの注意点の違い

ディップ液を使うとき

  • 引火性のある溶剤を含むので、火や暖房器具の近くでは使わないでください
  • 蒸気をたくさん吸い込むと、めまいや頭痛の原因になります。換気をしながら作業しましょう
  • 服に付いて乾くと取れません。爪に付くとマニキュアが落ちることがあります
  • 使っているうちに濃くなったら、専用のうすめ液で調整します

レジンを使うとき

  • レジン液が肌に付くと、かぶれなどのアレルギーが起きることがあります。使い捨て手袋を使い、肌に付いたらすぐに洗い流しましょう
  • においがあるので、換気のよい場所で作業します
  • 硬化後のレジンは、時間がたつと黄色っぽく変色(黄変)することがあります。黄変しにくい製品もあります

どちらも、作業中は換気をして、手や服を守る準備をしておくと安心です。ディップ液が固くなったときの対処法は「【プロ直伝】ディップ液が固まったら?」で詳しく解説しています。

どちらを始めるか迷ったら

  • ディップアートがおすすめの方:本物のような繊細なお花を作りたい、インテリアになる大きな作品を作りたい、軽いアクセサリーを作りたい
  • レジンがおすすめの方:押し花などを閉じ込めたい、短時間で固めたい、厚みのあるつややかなパーツを作りたい

ディップアートの魅力や始め方は「ディップアートの始め方|初心者が知りたい魅力・道具・体験レッスン」でまとめています。実際に液に枠をくぐらせて、膜が張る瞬間を見てみると、ディップアートならではの面白さがよく分かります。自由が丘の教室では、道具をすべて用意した体験レッスンを行っています。

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講師プロフィール

ほしのディップアート代表講師|赤澤成行

2009年から天然石ワイヤーアクセサリー教室「Hoshino stone」をスタート。講座実績は3000回以上(2025年11月現在)。同じくワイヤーを扱うハンドメイド教室としてディップアート・アメリカンフラワー教室「ほしのディップアート」を始める。ディップアート教室では数少ない男性講師です。「もの作り」と「教える」ことが大好きで、少人数制で丁寧・分かりやすいレッスンを心掛けています。

2024年1月  トウペディップアート協会 入会
2024年10月 ディップフラワー・ディップジュエリー 認定講師
2025年10月 トウペディップアート協会 認定師範

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