ディップアートで使うワイヤーの種類と太さ(番手)の選び方

ディップアート(ディップフラワー・アメリカンフラワー)では、ワイヤーで花びらや葉の枠を作り、そこにディップ液の膜を張ります。ワイヤーには種類と太さがあり、作品に合ったものを選ぶと仕上がりがぐっと良くなります。この記事では、ディップアートで使うワイヤーの種類と特徴、太さ(番手)の選び方、うねりのあるワイヤーの作り方までを、教室講師が紹介します。

ディップアートで使うワイヤーの種類

種類特徴主な使いみち
地巻きワイヤー針金に紙を巻いたワイヤー。白・緑・茶などがある花びら・葉の枠、茎。ディップフラワーでは白が基本
裸ワイヤー銀色の針金がむき出しのワイヤー見えない部分で複数のワイヤーを縛るとき
アーティスティックワイヤー銅や真鍮などのワイヤー。ゴールド・シルバーが多いディップアクセサリーなど小さめの作品
エラスティックワイヤー(波型ワイヤー)あらかじめ細かいうねりが付いたワイヤーカーネーションなど、ひらひらした花びら

地巻きワイヤー

裸ワイヤーに紙を巻いたワイヤーです。白・緑・茶色などがあり、ディップアート・アメリカンフラワーでは白を使うことが多いです。紙が巻いてあるので、花びらや葉の形を作るときにペンチの跡が付きにくく、ディップ液のなじみも良いのが特徴です。ゴールドやシルバーの紙を巻いた地巻きワイヤー(カラーワイヤー)もあります。

裸ワイヤー

銀色の針金がむき出しのワイヤーです。プリザーブドフラワーやドライフラワー、生花のアレンジメントにも使われ、銀色の部分が見えないようにテープを巻いて使うのが一般的です。

ディップアートでは、作品として見えない部分で、細めの裸ワイヤーを使って複数のワイヤーを縛ることがあります。ただし、膜を張るワイヤーとしては見映えがあまり良くなく、劣化する可能性もあるのでおすすめしません。縛る用途も地巻きワイヤーで代わりができるので、裸ワイヤーは必須ではありません。

アーティスティックワイヤー(銅ワイヤー・真鍮ワイヤーなど)

ディップアクセサリーなど、小さめのディップ作品によく使われます。ゴールドとシルバーが多く、腐食を防ぐ加工がしてあるものが一般的です。さまざまな名前で販売されていて、メーカーや材質によって硬さが変わります。

紙が巻かれていないので、ワイヤーそのものがアクセサリーの一部としてきれいに見えます。ワイヤーの端を輪にする「メガネ留め」をして、パーツに仕立てることもできます。

エラスティックワイヤー(波型ワイヤー)

細かいうねりが付いたワイヤーです。ペンチで形を付けなくても、カーネーションのようなひらひらした花びらを表現でき、繊細で高級感のある雰囲気が出ます。ゴールドやシルバーがあり、ロールで販売されていることが多いです。

地巻きワイヤーには波型のものが販売されていませんが、自分でうねりを付けることができます(作り方は後半で紹介します)。

ワイヤーの太さ(番手)の選び方

ワイヤーの太さは「#28」のように表示され、「28番」と読みます。番手の数字が大きいほどワイヤーは細くなります(#28と#30では、#30のほうが細い)。

ただし、番手はワイヤーの種類によって基準が違います。たとえば、地巻きワイヤーの#22とアーティスティックワイヤーの#22では、太さが異なります。アーティスティックワイヤーは、地巻きワイヤーとは別の規格の番手で表示されていることが多いためです。種類の違うワイヤーを組み合わせるときや、レシピと違う種類のワイヤーを使うときは、番手だけで判断せず、直径(mm)の表示も確認しましょう。

番手太さの感覚主な使いみち
#18太くて丈夫大きめのディップフラワーの茎。全体を支える
#24太め・しっかり大きめの花びらや葉、茎の補強
#26中くらい一般的な花びらや葉
#28細め・扱いやすい小さめの花びら、アクセサリー
#30とても細い小さな花びら、繊細なパーツ、アクセサリー

表は地巻きワイヤーの番手を基準にした一般的な目安です。実際には、作るお花のレシピに書かれた番手を使います。

太さを選ぶときのポイント

  • 大きいパーツほど太いワイヤー:大きな花びらや葉は、細いワイヤーだと形を保てず、膜の重さでたわみやすくなります
  • 細いワイヤーは縮みやすい:ディップ液は乾くと縮む性質があり、細いワイヤーや細長い枠ほど、乾くときに内側へ引っ張られて縮みやすくなります。縮むことを考えて、枠の根元を少し広げて作るのも一つの方法です
  • 太さを組み合わせる:花びらは細めのワイヤー、茎は太めのワイヤーというように組み合わせると、繊細さと丈夫さを両立できます
  • まずはレシピどおりに:慣れないうちは、テキストやレシピで指定された番手を使うのが失敗しない近道です

地巻きワイヤーにうねりを付ける方法

エラスティックワイヤーのようなうねりは、地巻きワイヤーでも簡単に作れます。ここでは#26の地巻きワイヤーに波型を付ける方法を紹介します。

  1. 10cmほどの#18ワイヤーを用意します。
  2. #18ワイヤーに、必要な長さの#26ワイヤーを巻き付けていきます。ゆるく巻くとゆるい波に、きつく巻くと細かい波になります。
  3. #18ワイヤーから外した#26ワイヤーを、少し引き伸ばして波の大きさを整えたら完成です。

うねりを付けたワイヤーで枠を作ってディップすると、フリルのような花びらに仕上がります。

ワイヤーを切る・曲げる道具

  • ペンチ:ワイヤーで枠を作るときや細かい作業に使います。ワイヤーを切る刃(ニッパー)が付いたものも便利です
  • クラフトハサミ:根元にノコギリ歯が付いていて、太いワイヤーも切れるものがおすすめです
  • 注意:アクセサリー用やプラモデル用の細いニッパーで太いワイヤーを切ると、刃こぼれすることがあります

丸い枠を作るときは、ワイヤーをゲージパイプに巻いて形を整えます。ゲージパイプの使い方は「ゲージパイプセットにないサイズの作り方」で紹介しています。

ワイヤーはどこで買える?

地巻きワイヤーやアーティスティックワイヤーは、手芸店やネットショップで購入できます。100円ショップでも地巻きワイヤーを扱っていることがありますが、緑色が中心で太さの種類も限られるので、ディップフラワー用の白い地巻きワイヤーは手芸店でそろえるのがおすすめです(「ディップアートの道具は100均でそろう?」)。

ワイヤー以外に必要な資材は「ディップフラワーの材料と道具」で、作り方の流れは「ディップフラワーの作り方」でまとめています。当教室のコースや通信講座では、レシピごとに使うワイヤーの番手をテキストでご案内しています。

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講師プロフィール

ほしのディップアート代表講師|赤澤成行

2009年から天然石ワイヤーアクセサリー教室「Hoshino stone」をスタート。講座実績は3000回以上(2025年11月現在)。同じくワイヤーを扱うハンドメイド教室としてディップアート・アメリカンフラワー教室「ほしのディップアート」を始める。ディップアート教室では数少ない男性講師です。「もの作り」と「教える」ことが大好きで、少人数制で丁寧・分かりやすいレッスンを心掛けています。

2024年1月  トウペディップアート協会 入会
2024年10月 ディップフラワー・ディップジュエリー 認定講師
2025年10月 トウペディップアート協会 認定師範

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